ドローンの空撮スポットはどう探す?航空法以外にも確認したい7つのポイント
海岸や山、湖、歴史ある建物など、ドローンで撮影してみたい場所は全国にたくさんあります。
しかし、「景色がきれいだから」「人が少ない場所だから」という理由だけで飛ばせるわけではありません。ドローンを安全に飛行させるためには、航空法だけでなく、土地や施設の管理ルール、自治体の条例、周辺環境なども確認する必要があります。
今回は、ドローンの空撮スポットを探す方法と、飛行前に注意したいポイントを紹介します。
まずは撮りたい映像から場所を考える
空撮スポットを探すときは、最初に「何を撮りたいのか」を決めておくと探しやすくなります。
例えば、海岸線を横から追うように撮りたいのか、山や森を上空から見下ろしたいのか、建物と周辺の景色を一緒に撮りたいのかによって、必要な飛行範囲や高度が変わります。
Googleマップや地理院地図、衛星写真などを使い、次のような点を確認して候補地を絞っていきます。
・周辺に住宅や道路がないか
・電線、鉄塔、樹木などの障害物がないか
・安全に離着陸できる場所があるか
・飛行中に機体を目視できるか
・第三者が立ち入る可能性がないか
・緊急着陸できる場所があるか
写真映えするかだけでなく、「安全な飛行ルートを組めるか」という視点で探すことが重要です。
1.航空法の規制対象になっていないか
100g以上のドローンは、原則として機体登録が必要です。
また、空港等の周辺、地表または水面から150m以上の空域、人口集中地区の上空、緊急用務空域などは、航空法によって飛行が制限されています。
空域だけでなく、夜間飛行、目視外飛行、人または物件から30m未満の飛行、催し場所上空の飛行なども「特定飛行」に該当します。飛行内容によっては、国土交通大臣の許可または承認が必要です。
飛行可能な空域かどうかは、DIPS2.0や地理院地図などを使って確認します。ただし、地図上で人口集中地区の外側になっているからといって、必ず自由に飛ばせるわけではありません。
2.土地や施設の管理者に確認する
航空法上の許可が不要な場所でも、離着陸する土地や施設の管理者がドローンの使用を禁止していることがあります。
公園、神社仏閣、観光施設、キャンプ場、ダム、河川敷、海岸などは、それぞれ管理者が異なります。自治体の公園であれば公園管理課、河川であれば河川管理者、施設であれば運営会社などに確認します。
ここで注意したいのは、「土地の所有者から許可をもらえば、必ず飛ばせる」というわけではないことです。土地管理者の承諾とは別に、飛行方法によっては航空法上の許可・承認も必要になります。
反対に、国土交通省から飛行許可を受けていても、その許可だけで公園や私有地を自由に使用できるわけではありません。両方を分けて確認する必要があります。
3.自治体の条例やローカルルールを調べる
公園や観光地では、自治体の条例や管理規則によってドローンの飛行や持ち込みが制限されている場合があります。
同じような場所でも、自治体によって対応は異なります。ホームページに記載が見つからない場合は、「ドローンを飛ばしてもよいですか」だけではなく、飛行日時、目的、使用機体、飛行範囲、安全管理の方法を伝えて確認しましょう。
口頭で許可を得た場合も、担当部署、担当者名、確認日時を記録しておくと安心です。
4.重要施設の周辺ではないか
国会議事堂、官邸、防衛関係施設、原子力事業所、対象空港など、指定された重要施設とその周辺では、小型無人機等飛行禁止法による規制があります。
2026年7月14日からは、対象施設周辺の飛行禁止範囲が従来のおおむね300mから、おおむね1,000mへ拡大されました。航空法とは別の法律であり、100g未満の機体も対象になり得るため注意が必要です。
対象施設や範囲は、警察庁の情報や地理院地図で最新の指定状況を確認します。
5.国立公園や国有林では自然環境にも配慮する
国立公園では、土地の管理者への確認に加えて、野生動物や他の利用者への配慮が必要です。
特に鳥類の繁殖期や営巣場所の近くでは、ドローンの音や接近が野生生物に大きなストレスを与える可能性があります。登山道、休憩所、宿泊施設、露天風呂などの周辺も避けるべき場所です。
国有林へ入って飛行する場合は、管轄する森林管理署への入林届が必要になることもあります。
6.人や車、建物を映し込まない
ドローンでは広い範囲を撮影するため、住宅や人物、車のナンバーなどが意図せず映り込むことがあります。
撮影そのものだけでなく、映像をSNSやYouTubeで公開するときにも注意が必要です。個人が特定できる映像は使用を避けるか、ぼかし処理を行いましょう。
宿泊施設、住宅、学校、病院など、プライバシーへの配慮が特に求められる場所では、無理に飛行しない判断も必要です。
7.現地調査をして最終判断する
地図では問題がないように見えても、現地へ行くと電線があったり、人通りが多かったり、想定以上に風が強かったりすることがあります。
飛行当日は、風速、天候、周囲の人や車、工事、イベント、有人航空機の飛行状況などを確認します。また、災害などにより緊急用務空域が指定される場合があるため、飛行直前にも最新情報を確認しなければなりません。
条件が悪い場合は、「せっかく来たから」と無理に飛ばさず、中止や延期を選ぶことが大切です。
空撮スポット探しは「撮れる場所」より「安全に飛ばせる場所」
魅力的な空撮映像を撮影するには、ロケーション選びが重要です。しかし、それ以上に大切なのは、関係するルールを確認し、安全な環境を整えることです。
航空法の許可、土地管理者の承諾、自治体の条例は、それぞれ別の確認事項です。どれか一つだけ確認すればよいわけではありません。
株式会社Next innovationsでは、撮影場所や飛行条件を事前に確認したうえで、安全に配慮したドローン空撮を行っています。「この場所で撮影できるのか分からない」「どこへ確認すればよいか分からない」という場合も、まずはお気軽にご相談ください。
※本記事は2026年8月時点の公表情報を基に作成しています。飛行前には、国土交通省の無人航空機飛行ルール、警察庁の小型無人機等飛行禁止法関係情報、各自治体・施設管理者の最新情報をご確認ください。